萩森建設は木造専門の工務店です。
しかし、木造といっても構法の種類は多種多様です。
萩森建設では、主として次の3つから計画に応じた最適な構法をご提案させていただいております。
なぜ一つに統一しないのか?という質問を受けることがありますが、残念ながらすべてのデザインや間取りで最高の構法というのは、今のところ世界に存在しないからです。
なお、ツーバイフォーは採用しておりません。ここ数十年で、ツーバイフォーのメリットは、ほぼ木造軸組み工法の工夫で達成できるようになっており、弊社ではどの構法を選んでも、ツバイフォーと軸組み工法の良いとこどりができます。
現在では、あえてツバイフォーを選択するメリットはないと判断しています。
SE構法は、木質ラーメン構法と呼ばれる工法で、木造系のハウスメーカーを含め、すべての木造構法の中でも最強の一つです。
SE構法は、構造計算から施工まで、構造部分に関してはSE構法の本部であるNCN株式会社がともに責任をもって進めます。
SE構法には並みのハウスメーカー以上の経験や実績もあり、そのフィードバックをNCNを通して登録店全体が共有することによる絶対的な安心感もあります。
特に3階建てや、ガレージハウス、スキップフロアなど、構造的に不利な形態の建物で、強固な強度を確保するのには最適な工法です。
強度◎ 耐久性◎ 空間の自由度◎ 収まりの自由度▲ 仕上がり〇
大規模木造建築のために開発した金物技術を住宅に応用した構法。強度面では在来工法に準じるが、ボルトを使用しない工法のため、木材の伸縮によるゆるみがなく、耐久性が高いです。従来からの問題点である無垢の材料と金物の相性の悪さが解消されており、部材の外に金物が出ないので、美しい木造架構を見せることができます。
集成材はもちろん、無垢材での施工に適した金物です。
強度〇 耐久性◎ 空間の自由度〇 収まりの自由度◎ 仕上がり◎
在来工法とは、木造住宅で最も一般的な工法です。プレカット工法から大工に至るまで最も多くの経験をしており、あらゆる条件に対処できる柔軟さが最大の魅力です。
SE構法でも、APS工法でも、部分的には在来工法の箇所は必ずあります。
柔軟な工法であるため、徹底的に安くするために使われたり、構造的に不利なデザインで使用し荷重が集中するところで耐えられなかったりする事例もあり、余り強度が強くないネガティブな印象を持たれることもありますが、正しく採用すれば、強度的にも問題ない工法です。
在来工法の明らかなデメリットに、ボルトのゆるみがあります。
特に、柱や梁を緊結するための羽子板ボルトと呼ばれる金物は、大変重要で大量に使用される金物であるにも関わらず、木材の伸縮や微小な変形ですぐに緩んでしまいます。
萩森建設では、地味ではありますが重要なこの羽子板ボルトにバネ付きのタイプを採用しております。
木痩せに追従するだけではなく、施工中のボルトの締め不足などもチェックできます。
羽子板ボルトとしてはとても高価な1本390円ですが、これで在来工法の柔軟性を維持したまま安全性が増すなら良いですね。
強度〇 耐久性◎ 空間の自由度〇 収まりの自由度〇 仕上がり〇
萩森建設の住宅はべた基礎です。
現在では、ほとんどの木造住宅でべた基礎が採用されています。実は、これは各社の工夫というより、建築基準法施行令が関係しています。
この施行令に従うと、布基礎よりもべた基礎の方が有利なため、格安ローコストに作る業者でもべた基礎を採用しているのです。
同じべた基礎でも、当然仕様には大きな差があります。
弊社では、以下の2通りの方法でべた基礎の安全を確保しています。
ただし、建物上部に比較して過剰な強度にしても無駄が生じますので、十分な安全率を確保したうえで、間取りによって実際の仕様は変わります。構造的に有利なデザインであれば、基礎も比較的簡易で費用の少ない仕様になりますし、構造的に不利なデザインであれば、それを補う仕様の基礎となります。
いずれの場合も、必要十分以上な長期優良住宅推奨基準の基礎仕様を確保しています。
萩森建設では、従来から省エネ性能の確保に取り組んできました。
一例としては、現在努力目標にとどまっている次世代省エネ基準は、10年以上前からクリアしております。
また、長期優良住宅の認定は、豊橋市でも1番目か2番目の早い時期に認定を取得しております。
現在では、UA値0.6台を基準に計画しています。ただし、100分の1桁の数字にこだわることにあまり意味はありませんので、同等性能であれば、間取りやデザインを優先することもあります。
多くの業者さんは、省エネルギーの計算能力を外部に頼ってしまっています。しかし、お施主さんにできるだけ少ない費用で大きな省エネ効果を提案したいと考えるなら、計算は自社でできる必要があります。
萩森建設では、基本設計をしながら省エネ計算も並行してご提案できます。
下記の認定にも対応しています。
断熱材やサッシは、内外の仕上げ材などや導入予定の冷暖房設備との相性や、費用のバランスを考慮して決定します。それぞれの断熱材やサッシにはメリットデメリットがありますが、それぞれの案件に応じてメリットがデメリットを上回るようにご提案させていただいております。
主な断熱材
吹付ウレタン系、高性能グラスウール、スタイロフォーム、ネオマフォームの4種類の断熱材が9割以上を含めます。これに、適宜ロックウール、羊毛系、セルロースファイバーなどを行うケースがあります。前述のようにメリットがデメリットを上回るように常に提案させていただきます。
主な採用断熱材
主なサッシ
サッシでは、LIXILのサーモスLシリーズが過半数を占めます。開口部の省エネ性能はとても重要です。そこで熱還流率が2.33以下のサッシを使用しています。一方で、それ以上の性能のサッシを採用するかはデメリットとの比較で提案いたします。また、サッシ性能の多くの部分は、実は採用されるガラスで決まりますので、ガラスの仕様決定にも細心の注意を払います。トリプルガラスは、今のところ検討の結果却下される方が多く、採用例はありません。(2021年4月)
主な採用サッシ
省エネ性能の考え方として、エネルギーを消費する設備の性能の影響も重要視しています。
冷暖房器具はもちろん、お湯を沸かす給湯器や換気扇などについても基準があります。
計算には現時点での性能が加味されるだけですが、お施主様への提案としては耐久性や将来の性能向上の予想などもイメージしてお伝えするようにしています。
例えば、現時点でほんの少しだけ省エネ性能の高い器具が5割以上高額で、その機器の耐用年数が10年程度だとしたらどうでしょう。
この場合、ほんの少しの違いがどの程度の違いなのかということが判断の分かれ目になります。
弊社では、自社で家全体の省エネ計算が可能で、機器ごとの性能差が与える影響や費用の違いなども把握できているため、案件ごとの適正な判断ができます。
もちろん、単に省エネであればよいわけではなく、快適性も併せて重視しなくてはなりません。
断熱材やサッシの選択と異なり、設備の選択では、省エネと快適性は必ずしも両立しません。むしろ、快適性を高めればエネルギーの消費は増え省エネルギー性は下がることが普通です。
こういった点を高い次元でバランスできるような提案を常に意識しています。
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